特定外来生物法

【114話】TV東京『池の水ぜんぶ抜く』

テレビ東京の看板番組『池の水をぜんぶ抜く』

 

昔からちょこちょこ放映されてましたが…

視聴率が上がるのでしょう。

今やテレビ東京の看板番組として年末に特番放送される人気っぷりです。

あの番組が視聴率を取れる理由って何なのでしょう??

TV東京『池の水ぜんぶ抜く』

何十年間も放置していた池、お城のお堀の水を抜いたら…

『いったい何が出てくるのか??』

もしかしたら未知なる『お宝や生物』が出てくるのではないか?

そんなドキドキ感が視聴者の心をくすぐるのでしょうか。

実際…私もとても興味を持ちますし、企画内容はとても面白いと思います。

 

ただ…その番組内でどうしても違和感を感じてしまう事があります。

 

外来種は絶対的『悪』

それは…日本古来の生態系を取り戻す為に『池の魚で在来種(日本古来の魚)は保護し、外来種(外国からきた魚)は駆除(殺害)する』

というスタンスです。

簡単に言えば…池を昔の姿に戻すために、古来から日本に生息していなかった魚は殺してしまう。という事です。

 

私はブラックバスという、正にその駆除の対照となる『外来種の象徴』の様な魚を釣る事を趣味にする。

ブラックバス釣り愛好家です。

なので…この番組を観る視点も『こちら側』の偏った視点であると思われる事は理解してます。

 

ただ…自分なりにこの番組での駆除を客観的に見させて頂いても…

『日本古来の生態系を破壊した原因は外来種の存在であり…居てはならないものとして駆除する』

という視点にはどうしても違和感を感じます。

 

確かに…カミツキガメのように人間に危害を加える可能性がある外来種が駆除の対象になるのは…まだ理解できます。

(ちなみに…同じく噛まれると大変なスッポンは在来種なので保護の対照ですが…)

また…在来種の鮎等の川魚を捕獲して生計を立てていらっしゃる漁師の方々が、その生計を脅かす存在として外来種を漁協等が中心となり駆除する。それも理解はできます。

 

私が一番の違和感を感じるのは、池の魚の存在とは何の関係もない一般の視聴者が外来種を『絶対的な悪』として駆除(殺害)する番組内での行為を、当然の事として受け入れている事です。

 

日本古来の生態系を守ろう…復活させよう。

その気持ちを否定するつもりはありません。

ただ…海を埋め、森を切り開き、川の形を変える。

この人間が自分達の利便性の為に行う開発こそが最も生態系を破壊している事を忘れてはいないでしょうか?

 

『江戸』を『東京』へと進化させる過程で、関東平野に存在していた。どれたけの数の在来生物達を犠牲にしたのでしょう?

 

人間が自己都合での生態系を破壊する行為は『善』で、人間の自己都合で日本に連れてこられ、日本の自然に適応して繁殖する魚は『悪』として駆除するのですか?

 

TVの中で有名タレントが何の罪もない外来生物を駆除(殺害)して、勝ち誇ったように『日本の生態系を取り戻すぞ~!』って。

 

私には奇妙な姿にしか映りません。

 

そして、最近は『国内外来種』という言葉も出てきたそうです。

関西の在来種だったゲンゴロウブナは関東では国内外来種に相当するので駆除の対象だそうです。

夏に独特な鳴き声でなくクマゼミも関西の在来種でしたが今は関東にも居ます。つまり関東では、クマゼミも『国内外来種』です。

おそらく地球温暖化という人類全体での生態系破壊が影響して生息域を広げたのだといわれているそうです。

 

『国内外来種』…ここまでくるとわけがわかりません。

 

野村監督の名言で『王や長島は“ひまわり”俺はひっそり咲く“月見草”』という言葉があります。

この月見草も江戸時代に日本に持ち込まれたメキシコ原産の外来種だそうです。

「月見草を伐採して日本古来の生態系を取り戻そう!」

そんな事を言う人は居ないでしょうが…

では、植物はよくて、なぜ生物はダメなのですか?

池の中に何の危険もない外来生物が居たら、誰が困り…誰が喜ぶのでしょうか?

『池の中の外来生物の駆除』

考えれば考えるほど疑問しかありません。

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yasu
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スモールマウスバス道 代表